屋外で行う外壁塗装工事は、天候や季節の影響を無視できません。この記事では、外壁塗装にまつわる天候や季節の疑問に答えていきましょう。
雨が降ったら作業できないの?
塗装が乾かないうちに雨の水分が交じると、塗料が薄まったり塗膜がまだらになるなど悪影響があるので、塗装作業は出来ません。雨の多い季節は工期が延びることを想定しておきましょう。
しかし、足場作業や洗浄作業は暴風雨でない限り作業は可能です。むしろ、洗浄作業は小雨ぐらいのほうが周囲へ洗浄水が飛び散る心配が軽減されるメリットもあります。
工事期間中に台風が来たらどうなるの?
秋の台風や春一番などの暴風で最も心配なのは足場の倒壊です。足場はあくまで仮設のものですので、足場に張られたシートが帆のように風を受けて倒壊してしまうことがあります。
足場がどの程度の風に耐えられるかは状況によりまちまちですが、住宅用のくさび足場の場合概ね風速 15m/ 秒が一つの目安となります。秒速 15m/秒以上の強風が予想される場合は、作業を中止するのはもちろん、暴風にあおられないよう前日に足場のシートをたたんでしまいます。
塗装業者は天気に敏感です。常に予報をチェックして事前に上記のような対策を取るものですが、発注者のあなたも、工事期間中は天気をいつもよりこまめにチェックするといいでしょう。
なんて職人さんとコミュニケーションを取りながら工事を進められたら、より一層安心ですね。
外壁塗装工事に最適なシーズンは?
外壁塗装に最適なシーズンは、ズバリ春(3月〜5月)と秋(9月〜11月)です。
この季節は空気が乾燥しているため塗料が乾きやすく、雨も少ないので工事もはかどります。気候も穏やかで職人さんも作業しやすい季節です。
しかし、ベストシーズンなだけあって施工業者のスケジュールをおさえるのに苦労するかもしれません。また、春秋は窓を開けて外気を取り入れたい季節ですが、施工中は窓を開けられなくなる期間もあるうえ塗料の臭気も気になるところです。
他の季節についても、メリット・デメリットを確認しましょう。
・夏の外壁塗装
夏も、職人さんには大変ですが外壁塗装工事には決して悪い季節ではありません。高温のため塗料の乾燥は早く、施工品質は確保しやすいでしょう。また、夏は窓を閉めてエアコンをかける方が多いでしょうから、窓を開けられないと言った心配もあまりありません。ただし、高温もあって塗料の臭いは気になりやすい季節です。
デメリットとしては、春や秋の雨と違い夕立ちなど急な豪雨が多いので思いのほか工期が長引いてしまうことがあります。また、あまり多湿(85%以上)になると塗装に悪影響があります。無理に作業を進めないよう、事前に打ち合わせしておく必要があります。
・冬の外壁塗装
冬は低温のため塗料の乾きが悪く、塗料の伸びも悪いため外壁塗装には不向きの季節です。晴れていても、外壁や屋根に付着した夜露が乾かないため朝方の作業に支障がある場合もあります。防水に使うコーキングも気温5℃以下だと硬化不良を起こしてしまいます。
一方で、窓を開ける季節ではないので室内への影響があまり心配ないメリットがあります。更に低温のため塗料に含まれる溶剤の揮発も穏やかで、臭いもいくぶん軽減されます。化学薬品や臭いが苦手な方はあえて冬に外壁塗装工事をするのもいいかもしれませんね。
なお、積雪する地域では冬場の施工は一切できません。
・梅雨時期の外壁塗装
夏にもまして雨や多湿の懸念が強いため工期は長くなりがちで、外壁塗装に向いた季節とは言えません。
ただし、無理な作業さえ行わなければ、梅雨に施工したから塗装の寿命が短くなる訳ではありませんのでご安心ください。
■まとめ
外壁塗装に最適のシーズンは気候の穏やかな春・秋ですが、他の季節でも無理な工事を行わなければ施工品質に差が出るわけではありません。
しかし逆に言うと、どんないい気候条件でもいい加減な施工では塗装の寿命が短くなってしまいます。それを防ぐためには、複数業者から合い見積りを取って比較検討することが大切です。
ぜひ優良業者と巡り会って、良い外壁塗装工事をして下さい!